Mitsunori Kitsunai
橘内 光則
（新しいテキストを翻訳しなおすこと）
予期しない出会いは、芸術の世界では洋の東西を問わず古くから演出されてきた。たとえばヨーロッパではかつてシュルレアリストたちが「ミシンとコウモリ傘の偶然の出会い」に心を奪われたものだが、現代の橘内光則は自らの故郷の異なった時代の出会いを演出する。アメリカ式の朝食と古くから伝わる日本の神さまとが出会う橘内の絵画の中では、まさにタイムスリップが起こっているのだ。そこでは、江戸時代の日本と西洋の生活様式の影響を受けた現代の日本とが遭遇する。また同時に、橘内は日本におけるある伝統に着目している。同時代の絵師たちの作品に介入した奇想の絵師として知られる曽我蕭白（1730-1781）である。
（翻訳： 竹内仁奈子）
